■春を告げる日本の花「桜」
日本人が一番開花を待ち望んでいるのは「桜」ではないでしょうか。
桜は穀物の神が宿るとも、稲作神事に関連したともされ、農業にとり大切なものでした。桜の開花は他の自然現象と並び農業関係の指標とされ、各地に「田植え桜」や「種まき桜」と呼ばれる木々が残っていました。もちろん呼び名だけで他の木の場合もありましたが。
「万葉集」にはいろいろの花が登場します。しかし、中国文化が強かった奈良時代の花と言えば「梅」であり「万葉集」に於いて梅の歌は118首あり、桜の歌は44首しかありません。その後、平安時代に、遣唐使の中止により唐風が薄れ、仮名文学、大和絵など、日本風の貴族文化、国風文化が育ち、花といえば「桜」となっていきました。
桜ほど日本人に愛された花は無いのではないでしょうか。桜の季節に花の下での花見は、庶民の間では落語の古典にある「長屋の花見」にはじまり、豊臣秀吉が醍醐寺に700本の桜を植えさせ、慶長3年3月15日に近親の者や諸大名を従えて盛大に催した「醍醐の花見」にいたるまで、日本中が桜に浮かれたと思います。もちろん、「花見」は今でも春のビッグ・イベントに変わりありません。
桜は開花のみならず、散っていく時の、潔さ、儚さが日本人に愛された理由の一つではないでしょうか。
古くから桜は、美しいがゆえに儚く、諸行無常といった感覚に例えられ、人生を投影する対象とされたように思います。
江戸時代の国学者、本居宣長は「敷島の大和こころを人問わば、朝日に匂う山桜花」と詠み、桜が「もののあわれ」を基調とする日本人の精神的具体例として示しているのではないでしょうか。
このように「桜」は日本、及び日本人を象徴する花となっていったと思います。
玄洋、今宿にも、美しい桜を見ることが出来る場所が多くあることと思います。この機会に、是非、みなさま「桜さがし」を楽しんでは如何でしょうか。
きっと素晴らしい「桜」が見つかると思います。
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■今宿タイムズ平成28年(2016年)4月1日 第403号
・第25回 今宿商工まつり
・春の巣立ち 玄洋中学校・卒業証書授与式
・着任のご挨拶 西警察署長 中村 隆徳
・玄洋校区 横浜自治会自主防災避難訓練実施
・今宿校区 人権啓発標語入り 横断幕完成
・横浜「八幡桜」ライトアップ
・うわごと
・赴任ごあいさつ
・ご挨拶 今宿駅 駅長 吉森 正純
・玄洋小学校にて 二分の一成人式
・「筑前今宿歴史かるた」から今宿の歴史を学ぶ 22
・爽やかな青空のもと 玄洋校区 健康ウォーキング
・春を告げる日本の花「桜」
・春かすみの中の北帰行
・今宿小通学路 三菱電機南側道路拡幅工事に着手
・チューリップ祭りのご案内 農楽苦会(のらくろかい)
・[玄洋校区]「紙リサイクルステーション」からのお知らせ
・卒業・入学は「花いっぱいで」おめでとう!
・春いちばん「つくしんぼう」を見っけ!
・コーヒーブレイク ウォークラリー
・今月の男女共同参画 41話
・西区市民吹奏楽団 第14回スプリングコンサート
・玄洋句会 蕗の薹(フキノトウ) 2月の尽(ジン)
・ご芳志の御礼