わが町にこんな人 木村 良子(よしこ)さん(美浜)

わが町にこんな人 木村 良子(よしこ)さん(美浜)

 

■わが町にこんな人 木村 良子(よしこ)さん(美浜)
わが町にこんな人 木村 良子(よしこ)さん(美浜)
 第89回国展の絵画部新人賞を受賞した木村良子さんを、ご紹介します。その知らせが届いたのは、木村さんの個展の最中でした。2度目の出品でのスピード受賞だという事と同じ位驚いたのは、彼女が本格的に絵を描き始めたのが52才の時だったという事実です。

 広島出身の木村さんは、紙とペンさえ与えれば静かになる子どもでした。母親の腕にしがみついてまでねだって絵画教室に通い、中学から美術部に所属、その後、銀行に就職し、そこで出会ったご主人と結婚。その頃の忘れられない出来事を置ききました。

 結婚準備のため「これから思いきり絵を描ける」といそいそダンボールに油彩具を詰めていた彼女を父親の一言が止めたのです。それは「旦那が働いている間、家で遊んでいては駄目だ」という言葉でした。

 泣きながら箱から道具を出した木村さんが、絵を描く事を諦めた瞬間です。その後ご主人の転勤に伴い今宿に住まいを移しました。家事や子育ての中、実はタイムズの編集もしていた私達の先輩でもあります。

 子ども達が一人立ちし再び絵を描こうと決めた時、あのあきらめた日から35年が経っていました。早速西日本文化サークルの油絵初心者コースに入会しそこでの手軽に描ける「はがき絵」との出会いが木村さんの世界を広げました。

 孫が来てもやめられない程夢中で描いた多くの絵は、周りの人の目に留まり「コピー売って」と声があがりました。「栄進堂さんが、すぐにはがき絵を置いて下さる事になって、ありがたかった」と木村さん。現在も栄進堂で1枚108円で買う事ができます。

 さらに頼まれて絵画教室を始める事になり、その一方でヌードデッサンや抽象画の先生に師事し、やがて決意したのは、京都造形芸術大学の通信教育部洋画コースへの入学です。

 通信制とはいえ直接大学に行く事もあり、平均して月に1週間、長い時は3週間近く京都に滞在する事もあったといいます。4年後、昨年の卒業は本人の情熱と努力、そしてなによりご主人の理解と協力がなければ難しかったでしょう。

 今、木村さんは絵から離れていた35年について「描けなかった」のではなく「描かなかった」のだと思っています。描きたければ、どんな形でもできた筈と。

 しかしその35年を含めた全てが、今の木村さんの礎になっているのかもしれません。人とのつながりを作ってくれた無駄ではなかった時間だったのだと、木村さんとお話してそう感じました。「いつも周りの人に導かれ支えられ育ててもらった。まだまだやりたい事がある」と言う木村さん。

 今後も彼女の進化を見る事ができそうです。皆さんも自分の可能性を見つけてみませんか。

 木村さんの受賞作品「記憶」は、アジア美術館・国画会「国展」8月27日~9月1日で見る事ができます。

*栄進堂では、はがき絵・はがき絵原画を常時展示・販売しています。

★リンク:国画会準会員 木村良子 – 記憶

 

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■今宿タイムズ 第394号 平成27年(2015年)7月1日

2015年まつり今宿納涼花火大会情報!
「今宿地区発展期成会」総会開催!!
玄洋校区 団体役員交流会・歓送迎会
今宿・玄洋校区 役員交流会
西区西部地区暴走族根絶・非行防止推進協議会 27年度総会
ラブアース クリーンアップ 2015
第33回 まつり今宿納涼花火大会
今宿商協中元大売出し
うわごと
2015年今宿夏祭り日程
「瑞宝双光章」受賞 久保善一(よしかず)氏
世界剣道を制覇 松本弥月(みつき)さん
森林火災に注意
わが町にこんな人 木村 良子(よしこ)さん(美浜)
心をひとつに各小・中学校で体育会
笑顔一杯の「卓球バレー」
「美味しいお弁当にしたつづみ」玄洋校区社会福祉協議会会食会
「人に優しい町今宿」を目指して
「筑前今宿歴史かるた」から今宿の歴史を学ぶ 13
お出かけはおしゃれなパンダ人形ネックレス!
イトシマンズも心肺蘇生法を習得した「伊都祭2015」
コーヒーブレイク
今月の男女共同参画 33話
お詫びと訂正
今宿五行歌会(輝く)
ご芳志の御礼