■「筑前今宿歴史かるた」から今宿の歴史を学ぶ 13
縁結びの神様で有名な出雲大社ですが、ここ今宿に出雲大社福岡分院があるのをご存じですか。
島根県にある出雲大社の分院がなぜ、九州福岡、そして今宿にあるのでしょう。
今回は今宿分院副長の廣瀬正彦氏に、今宿に分院が造営されるに至った経緯や現在の出雲宮など様々なお話を伺うことができました。
明治維新の後、新政府は日本神道の復興と復活を兼ねて布教の強化活動を進め、出雲大社は西部地区(関西以西)、伊勢神宮は東部地区に責任を分担し各地に御分社の造営を計画しました。
そして明治30年に出雲大社福岡分院が福岡市荒戸東通り町(現在の中央区大手門2丁目付近)に造営されるに到ります。
初代分院長廣瀬玄鋹(げんちゅう)氏は、代々出雲大社の社家として大社に奉職していた廣瀬家の出て、福岡に分院を造営するにあたって、長男は島根に留まらせ、次男を連れて福岡の地へやってきました。
その後、廣瀬家はこの地(荒戸)にあって神道の普及に努めてきました。しかし、残念なことに昭和20年、6月19日の福岡大空襲により、社殿、庁舎、住宅等の一切の建造物が焼失してしまいます。
それから社殿が再建されるまでに実に28年の年月を要し、昭和48年、今宿町新貝に新しく社殿が再建されました。正彦氏からは「空襲で社殿を焼失した後は、自宅の一室に御祭神をお祀りしていたのですよ」とお聞きしました。
戦後の混乱期を乗り越え、新たに社殿を再建するまでにはさぞかしご苦労されたことでしょう。今宿に分院が再建されたのも、荒戸の土地が元々分院の物ではなかったため、焼失後にその地に留まれず、新たな場所として今宿の地を選んだようです。
島根の出雲大社では2年前に60年に一度の『平成の大遷宮』が行われました。新聞やテレビで随分取り上げられたので、ご記憶されている方も多いと思います。島根には気軽に行けませんが、ここ今宿にある分院なら少し足を延ばせばお参りできます。
静かな住宅地の中、周りを木々に囲まれて福岡の出雲宮は静かに佇んでいます。平成元年には境内地の拡張と整備を行い、同時に新社殿も完成しました。
最近はテレビなどでも取り上げられ、縁結びのご利益を求めて参拝される方も多いようです。なかなか、御縁に巡り会えない方は一度いかがでしょうか。
参考文献「出雲大社福岡分院由緒記」
(田中)
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