コーヒーブレイク

■コーヒーブレイク

　昨年12月、娘のカナダ留学の終了に合わせて、冬のアメリカを訪れた。

　アメリカに住む叔母から、冬は天気も悪くオフシーズンだと随分反対されたが、グランドキャニオンなどの冬景色を一度は見てみたいと、思い切って計画した。

　今回は初めて、レンタカーを借りて自分達だけでグランドサークルを巡る2800kmのロングドライブの旅である。地理的な不安は無かったが、左ハンドルで都市部の片側6車線もあるフリーウェイを走るのは、緊張感あるドキドキの連続であった。

　郊外に出るとどこまでも続く真っ直ぐな道、アメリカは広い、渡米時は東部が大寒波に襲われ、西海岸は豪雨と大荒れの天候であったが、我々は運よく好天に恵まれ、色々な国立公園を訪れることができた。

　モニュメントバレーでは、ビュート（残丘）を一周するトレイルを歩き、ツアーでは経験できない、大自然の驚異と素晴らしさを体験した。グランドキャニオンやブライスでは、車の窓に氷の結晶ができるほどの氷点下の中で凍えながら朝日と地平線に沈む夕日を見ることができ、忘れられない旅となった。

　毎日のように、夕食はステーキか骨付きリブにビール、昼はハンバーガーやピザと大変美味しく満足であったが、やっぱり鮨やラーメンなどの日本食が無性に恋しくなる。

　今回、多くの野生生物に出会うことができた。見事な角のエルク（大鹿）や可愛いミュール鹿などだが、一番の出会いはドライブ中に助手席の者が思わず「出た～！」と声を発し、車の前を横切った立派な角を持つ野生のビックホーンシープであった。

　残念ながら雪化粧のキャニオンを見ることはできなかったが、今年の干支の立派な羊に出会えたので、今年は良い事？があるかもしれない。

（Ｋ）

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■今宿タイムズ　平成27年(2015年)2月1日第389号