■コーヒーブレイク
8月下旬、長男が帰省してきた。「さすがにビジネスクラスは違うね。」と重そうな荷物をドンと玄関に置いた。エコノミー、ビジネス、ファーストと座席にランクがあるのだそうだ。夜行バスにも。息子の好物を食卓に並べ、モリモリ食べる姿を見ていると、嬉しかったり切なかったりする。娘がいつものように風呂好きの長男を温泉に誘うと、次男までちゃっかり便乗して帰り道のお楽しみのスタバでは、2人より大きいサイズで当たり前のようにコーヒーを買ってもらい、挙句、自分の係りのゴミ捨てを長男にさせて、心の声で「ラッキー」と叫んでいるのがわかる。
9月になり「花子とアン」がいよいよ佳境を迎えた。小学6年以降「赤毛のアン」が愛読書だった私にとってこのドラマは特別だ。中学時代には、アンのその後のシリーズも繰り返し読み、本は全てボロボロになった。
村岡花子さんの訳した言葉の数々は、それぞれの場面毎に私の記憶の中で生きている。舞台となったプリンスエドワード島の写真集や物語に登場する料理や手芸品をまとめた美しい絵本等今も宝物として我が家の本棚の一番いい場所を陣取っている。
実家の庭から埋蔵金が発見され、一夜にして大金持ちになったら、間違いなくプリンスエドワード島に飛んで行く。しかし、実家からそんな物は発見されそうにないし、本を見ながら空想を巡らせる他ない。嗚呼、想像するって素晴らしい。
長男の本好きも相変わらずで、時々クッと笑い声を漏らしながら本を読んでいる。隣で私が、録画しておいた「花子とアン」や韓流ドラマを見ていても気付いてない様子だ。長男は結局、10日間のんびりして帰り支度を始めた。先輩や友人へのお土産と酒の肴になりそうな物を詰めこんで「まあ、ビジネスクラスやし。」と胸をはった。いやいや、飛行機じゃない時点で負けてるでしょ。
玄関で送り出した後、小走りに室内を移動し、ベランダ側の戸を少し開けた。そこから長男の後ろ姿を見送る。「ああ、見えなくなった。」とつぶやくと、後ろで次男が「ほぼ、ストーカーやな」と言って読みかけの本に目を戻す。私は「毎朝あなたにも同じ事してますが」と喉元まででかかった言葉をぐっと飲みこんで心の中でニヤリと笑った。(R)
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■今宿タイムズ 第385号 平成26年10月1日
・福岡マラソン 2014
・校区里親普及事業で西区がモデル区に
・玄洋校区・各町内で敬老祝賀会開催
・「区長と語ろう会」開催
・第3回 玄洋公民館 老人いこいの家建設準備委員会
・平成26年度 玄洋小学校交通安全標語決定
・今宿校区スポーツフェスタ
・玄洋校区体育祭
・玄洋小学校PTA成人教育講演会
・玄洋・今宿校区文化祭
・うわごと
・今年も大活躍 玄洋中部活動結果
・ご挨拶 今宿公民館 主事 中島 令子
・「筑前今宿歴史かるた」から今宿の歴史を学ぶ5
・玄洋中 親子親善球技大会
・今宿花火大会 フォトコンテスト 審査発表
・第10回 玄洋ふれあいまつり
・西区青少年健全育成奨励賞受賞 玄洋校区・原 拓也 氏
・今宿子どもリーダー 一泊研修
・今宿小子どもまつり
・がん征圧全国大会 福岡市で開催
・「座禅体験会」今宿校区社会福祉協議会
・コーヒーブレイク
・今月の男女共同参画 26話
・西部図書館 おはなしかい
・玄洋句会 水引草 当季雑詠
・ご芳志の御礼